事業承継

Business succession

~伝統を革新し、未来へつなぐ指針と事業承継~

指針作成と事業承継

同友会ビフォーアフターを語る3代目の覚悟

山形に根ざす老舗表具店、秋葉春光堂は、絵画や書、掛軸などの芸術作品を美しく装飾し、空間に調和させる総合芸術を提供する伝統企業。3代目の秋葉雅人氏が率いる同店は、掛軸の修復、屏風や額の製作を中心に、襖・障子の張替えや子供の習字作品の表装まで手がけ、現代の生活様式に適した掛軸や着物リメイク商品も展開し、ウェブサイトのリニューアルを2022年に実施し、Instagramで情報発信を強化するなど、伝統を守りつつ進化を遂げている。

そんな秋葉春光堂が、中小企業家同友会山形支部に入会した理由は、コロナ禍での事業危機がきっかけだった。秋葉氏は、仕事が激減した時期に「このままではダメだ」と決意。従来の電話帳広告頼みの受動的な営業から、積極的な情報発信と商品開発へシフト。しかし、独力では限界を感じ、同友会の存在を知る。そこでは、社長たちが夜遅くまで勉強会を開き、互いの経営を語り合う姿に衝撃を受けたという。秋

葉氏の社長像は、かつて「ゴルフや夜遊び」のイメージだったが、同友会の熱心な学びの場を見て、「自分も勉強しなければ」と入会を決めた。入会後、支部の仲間との議論が、自身の視野を広げ、事業の転換点を築いた。同友会は、経営者の孤立を防ぎ、同志的なつながりを生む場として、秋葉氏に新たなマインドを与えた。この入会は、伝統産業の閉塞感を打破する第一歩となり、山形支部としてもそんな同志の成長を嬉しく感じている。

伝統産業のままでは辛い。どう事業承継しどう企業寿命を伸ばすのか?

秋葉春光堂の挑戦は、この課題に対する実践例だ。表具業は江戸時代からの職人文化だが、デジタル化やライフスタイルの変化で需要が減少。本業の掛軸修復などは右肩下がりの傾向にあり、秋葉氏も「このままだと厳しい」と危機感を抱く。そこで、コロナ禍の決意を活かし、商品開発に注力。着物リメイクでは、古着を掛軸や額装ハンカチに再生し、環境意識の高い顧客層を開拓。屏風は茶室限定から、リビングや玄関向けに照明ジョイントを加え、現代インテリアとして提案する。これにより、イベント出展が増え、販売ルートを拡大した。

同友会の学びが後押しし、整理整頓から始まる職場環境の改善も実施。道具の使いやすさを追求し効率を向上させた結果、効率も上がり新しい問い合わせも増加。企業寿命を伸ばす鍵は、伝統の「守り」だけでなく「攻め」の姿勢と秋葉氏は語り、商品開発を通じて本業を補完し販売を強化する戦略を描く。事業承継についても視野に入れ次の一手を打とうと考えているが、同友会山形支部では小規模事業所でも事業承継している同志の経験共有が、会員企業の持続可能性を高めている。そしてよりよい事業承継と未来への解像度を上げるために、経営指針を作る会の受講を決めた。

なぜ経営指針を作ろうと思ったのか

秋葉春光堂の変革の肝は、同友会の影響にある。入会前、事業は家族経営の口伝中心で、明確な指針がなく、秋葉氏と父の間で意見衝突が頻発。「ブレブレの状態」で方向性が定まらず事業の未来に不安を覚え、そこで同友会に参加。そこでは、お客様への向き合い方を体系化する重要性を学んだが、10年後の未来へ向けもっとしっかりした基盤をと、経営指針を作る会受講を決意。指針作成は、単なる文書化ではなく、企業理念の共有ツール。秋葉氏は「お客様満足主義」に、空間に美と安らぎを提供する姿勢を明文化。社員や家族が同じベクトルで進める「羅針盤」として未来をより明確に立体的に描くために指針を受講し、事業承継へ向けた滑走路を作りたいと話す。

自身は同友会の学びを活かし整理整頓から始め職場環境を好転させて、コロナ後の市場変動にも柔軟に対応できるようになった。このプロセスは、山形支部幹事になったことや、仲間との学び・議論が原動力。今度の経営指針受講で、伝統産業の曖昧さを解消し持続成長を描く事業承継を予定。秋葉春光堂の事例は、支部会員に「指針の価値」を示す好例だ。

伝統産業にどんな付加価値を見出していくか

秋葉春光堂の未来像は、顧客の感情に寄り添う「体験価値」の創出にある。表具は単なる装飾ではなく、作品に命を吹き込み、空間に彩りと安らぎを与えるもの。秋葉氏は、「お客様満足主義一本」を掲げ、付加価値を「思い出の結晶化」に見出す。たとえば、着物リメイクは廃棄を防ぎ、家族の遺産を現代的に再生。子供の習字表装では、親子参加型のワークショップを検討し、静的な商品から動的な喜びへシフトする。

付加価値の源泉は、お客様のニーズから派生する発想。同友会の学びで、商品開発を加速し、エコフレンドリーなアプローチを強調。結果、ブランド価値が高まり、地方自治体や企業からの修復依頼が増加した。さらに経営基盤を固めるために経営指針を受講しようとする秋葉氏の視線は未来へ、そして事業寿命へと向かっている。伝統を「過去の遺産」から「未来の資産」へ進化させることで、山形の文化を守りたいと言う彼の覚悟は、いかに経営指針書と事業承継へ反映されるのか楽しみだ。中小企業家同友会山形支部は、そんな秋葉氏の挑戦を応援したい。

秋葉春光堂

https://www.akiba-shunkodo.jp
所在地: 〒990-0031 山形県山形市十日町4丁目6−17
電話番号: 023-622-9765

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