012_健康的な花づくり

Business succession
「健康的な花づくり」を通して
お客様の心に潤いと安らぎをご提供します
株式会社アキバナーセリー(山形市)は、昭和62年に創業し、バラやアジサイを初め
とする様々な切り花の栽培をしております。全国各地のお客様に、花を通してお客様
の心に潤いと安らぎをご提供しております。「健康的な花づくり」というのは切り花
そのものが健康であり、作物のポテンシャルを生かすような栽培に注力することでお
客様の下で長持ちし、花を長い時間楽しむという成功体験をしていただけるよう日々
努力しております。
また、スタッフの労働の負荷も必要最低限にすることで、休日を楽しめるような体制
づくりにも注力しており、スタッフの物心両面での幸せを実現するために邁進してお
ります。
変えなければならないものと、変えてはいけないもの
株式会社アキバナーセリーは令和4年に先代である父から代表交代し、現在3年目と
なり少しずつですが現場からマネジメントが主な仕事として移ってきました。その中
で先代が大切にしてきたことを大切にしてきました。しかし花の使用量の低下、資材
の高騰、人口減少、価格転嫁の困難さなど、ものすごい速度で変化する問題が山積し
ているこの時代を乗り越えるべく、変えなければならないことを日々考えながら経営
しております。
アキバナーセリーの花だからこそできること
弊社にとっての変えるべきものとは、ブランディングでした。先代までは作ったもの
を売ってもらうというプロダクトアウトでしたが、それでは同業他社との差別化が難
しいと思ったため、私は「アキバナーセリーの花がいい!」と思っていただけるよう
な製品品質と「アキバナーセリーという生産者がいる」という周知に努めておりま
す。
すべては自分の「覚悟」の問題
その中で、従来のやり方への執着や、先代との意見の食い違い、社員との軋轢など
様々な問題がありました。しかし同友会にて経営指針書を作成し実践していくことで
自分の中の芯がしっかりしたことに気づきました。また例会等で諸先輩方のお話を伺
い、先代の気持ちや何のために経営をするかという本質的な問いを繰り返すことでさ
らに自らが思っていることや考えていることに磨きがかかり、私には足りなかった経
営者としての「覚悟」が身についてきたように思えます。
スタッフはかけがえのないパートナー
その時代に合った経営をするべく人財はこれから一番注力すべきポイントだと考えて
おります。会社を経営するうえでスタッフという人財を「かけがえのないパート
ナー」とし、市場や花屋さんを視察することで「なぜ弊社の商品を選んでいただいて
いるか」「自身の仕事がどのように影響を及ぼしているか」を肌で感じ、それに応え
るべく自分自身は何ができるのかを自らが考え行動できるような社風を現在でも築い
ている最中です。
事業承継には尊敬の念と変わり続ける覚悟が必要不可欠
事業承継は後継者不足や先代経営者との意識のずれ、従業員や取引先との関係性など
様々な障壁があります。その中で後継者候補の方は早期から事業承継を考え、「なぜ
経営しているのか」「なぜ自社が存在しているのか」などを自問自答し自分を磨くこ
とが必要に思えます。また先代経営者の功績に尊敬の念を抱き、その中でも変えなけ
ればならない点をしっかり自覚し、外的要因があっても変化し続ける覚悟をもって経
営することが一番大切だと思います。これからもこのことを忘れず経営に邁進してま
いります。
㈱アキバナーセリー代表取締役 秋葉卓哉
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