グラッシーデザイン株式会社では、2022年よりインターンシップに力を入れており、今回で4回目となる「ブランディング・インターンシップ2025」を9月に開催しました。タイトルに掲げた「リアルな課題に挑む、思考と挑戦の5日間」という言葉の通り、私たちが考えるブランディングの基礎を知るためのセミナーから始まり、実際の相談を想定した課題解決に向けた探求型ブランディング体験ほか、社会人としてのコミュニケーションスキルを磨く実践型プログラム。

単なる“就業体験”ではなく、弊社のミッションである「すべてにらしさと冒険を」をもとに、学生一人ひとりの“自分らしさ”と“挑戦心”を引き出すことを目的として企画しました。5日間という限られた期間の中で、東北から関西まで全国各地から9名の学生が参加し、最後まで真剣な姿勢で取り組む姿が印象的でした。

弊社のインターンシップは、採用の導線としてではなく、体験価値を届ける場づくりとして位置づけています。学生たちが社会に出る前に、少しでも不安を取り除き、「自分のやりたいこと」に自信を持てるようにする。そうした体験を通じて、“らしさ”を見つけ、“冒険”に一歩踏み出せる後押しをしたいと考えています。今回のインターンシップでは、デザイン系学科だけでなく、経営学科や社会情報学科といった幅広い分野からの参加がありました。背景も目的も異なる学生たちが集まり、それぞれの視点から課題をとらえ、ディスカッションを重ねる中で新しい発想や気づきが生まれていく。この“異なる価値観が混ざり合うプロセス”こそが、私たちの目指すインターンシップの本質価値です。

プログラムは全5日間。初日は「ブランディングとは何か」を理解するセミナーからスタートしました。講義の後は、実際のクライアント企業へのヒアリングに備えて業界調査や質問設計を行いました。2日目には、学生自身がクライアント企業を訪問し、直接ヒアリングを実施しました。中盤の3・4日目は、チームごとに課題を整理し、企画立案とプレゼン資料の制作に没頭。

社員も伴走しながら「伝わる資料の作り方」や「提案のまとめ方」を具体的に指導しました。最終日には、学生自らがクライアント企業を再訪し、完成した企画をプレゼンテーション。企業担当者からその場でフィードバックを受けました。その後オフィスに戻り、5日間を振り返る会と修了式を実施。懇親会では、互いの健闘を称え合いながら、今後の進路や夢について語り合いました。

実施後のアンケートでは、参加者全員が「次回も参加したい」と回答し、満足度の非常に高い結果でした。また、オフィス環境についても高評価が多く、「オフィスが清潔感があり気持ちよく働けそう」「木や植物、音楽のある環境が心地よかった」といった感想も見られました。

特に印象的だったのは、「5日間という短い期間の中で大きな学びになった」という声。
「ブランディングの提案を練っていく中で、セミナーでお話いただいたことが実際に生かされる場面や、問題を見極め解決する糸口を見つける力を養えたなという実感、参加する前に思っていた目的以上のことを得られた」というコメントに、私たちも手応えを感じました。

今回、東北から関西まで幅広い地域の学生が集まった背景には、広告に頼らずに “共感”を生み出すブランディングの積み重ねがあります。私たちは日々のSNS発信を通じて、理念や働く人の姿、会社の空気感を等身大で伝え続けてきました。それが「この会社で学びたい」という想いにつながり、結果として全国から応募が集まったと考えています。ブランディングとは一朝一夕で効果が出るものではなく、こうした日々の積み重ねが“信頼”という形で現れる、そのことを今回のインターンを通じて改めて実感しました。

今回のインターンには、山形県内だけでなく、青森・宮城・奈良・神奈川など遠方からの参加者もありました。年々そのエリアが広がり、学生の関心が「地方のデザイン会社」から「ブランディングを学べる会社」へと変化していることを実感しています。次年度以降は、より多様な体験を提供するため、参加枠を拡大するとともに、地元企業を巻き込んだ「グループ発表＋フィードバック形式」の導入を予定しています。

また、チームでの発想力やプレゼンテーション力を評価する「優秀賞」「MVP制度」なども検討中です。継続とは、現状維持ではなく挑戦の積み重ねです。これからも、参加する学生たちが“自分のらしさ”を信じ、社会という冒険の一歩を踏み出せるよう、密度の高いインターンシップを実践していきます。