岡崎医療株式会社は、山形県で医療機器や福祉介護製品を販売し、医療機関や介護施設を支える企業です。その先には患者や高齢者がいることを常に意識し、地域貢献を追求してきました。そんな中、高齢化社会の進展に伴い、「困っている高齢者」や「助けてほしい高齢者」の声が増加。社内に検討チームを立ち上げ、何かできることはないかと模索した結果、「家事代行サービス」の提供を思いつきました。このサービスは「Okazaki Life assist」の頭文字を取った「オーラ（Ola）」と名付けられ、ポルトガル語で「こんにちは」を意味する言葉に、気軽に暮らしの困りごとをサポートする想いを込めました。特に、高齢の親を持つ50～60歳の子どもたちを対象に、地域に根ざした支援を目指しています。

「オーラ」は2017年から準備を開始し、2018年2月にサービスを正式にスタート。大手家事代行業者のフランチャイズの誘いもありましたが、地域のニーズに合わせた柔軟なサービスを提供するため、自社での展開を選択しました。医師やケアマネジャーからの紹介を活用し、利用者を着実に増やしてきました。当初は介護保険の「訪問介護サービス」と比較され、価格面での課題が浮上。しかし、介護保険ではカバーできないサービス（例えば、要介護でない方の支援や、夫婦での食事提供、庭の手入れなど）を提供することで差別化を図りました。現在では「価格が高い」という声は減り、急な要望にも迅速に対応する姿勢が評価されています。地域の人々の心に寄り添うサービスとして、信頼を築いています。

「オーラ」の家事代行サービスは、高齢者の日常生活を支える幅広い内容をカバーしています。具体的には以下の通りです：

家事代行サービス

• 掃除：掃除機かけ、拭き掃除、水回りの清掃、庭の掃除
• 料理：下準備、作り置き、献立提案、イベントメニュー対応
• 片付け：整理整頓、収納アドバイス、生前整理、遺品整理

支援サービス

• 通院同行、買い物代行、草取り、雪かきサポート
• 入退院準備、買い物同行、お話相手、庭木の水やり

これらのサービスは、介護保険の枠を超え、要介護認定を受けていない方や、日常生活で「ちょっとした手助け」が必要な高齢者に寄り添います。特に、地域特有のニーズである雪かきや庭の手入れは、高齢者にとって大きな負担軽減となり、好評を得ています。

「オーラ」は、高齢者だけでなく、その家族である50～60歳の子どもたちにも支持されています。親の生活を支える負担を軽減し、安心を提供することで、家族全体の生活の質を向上させています。たとえば、急な通院の付き添いや、イベント時の特別な食事準備など、柔軟な対応が喜ばれています。また、地域密着のサービスとして、利用者の声に耳を傾け、細やかなニーズに応える姿勢が信頼を深めています。岡崎医療の社員は、この事業を通じて地域社会への貢献を実感し、仕事への誇りを高めています。社長も、「オーラ」が地域の課題解決に寄与し、高齢者とその家族の笑顔を増やす取り組みとして、大きな意義を感じています。

岡崎医療の「オーラ」は、高齢化社会の課題に立ち向かい、地域の人々の暮らしを支えるサービスです。社員の情熱と地域への想いが詰まったこの取り組みは、単なる家事代行を超え、心のつながりを築く架け橋となっています。今後も地域に寄り添い、高齢者とその家族の生活をより豊かにする支援を続けていきます。