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山形の地元企業が提供する安心便利な暮らしの応援活動「きいでけろ」

孫や親戚に相談するような気分で、お困りごとを解決できる取組です

地域の声から生まれた「きいでけろ」の始まり

山形県中小企業家同友会山形支部の有志が立ち上げた「きいでけろ」は、山形弁で「気軽にきいてね!」を意味する、地元企業紹介サービスです。この取り組みは、2022年12月にスタート。現代社会では、日常生活の困りごと—例えば、テレビが突然映らなくなったり、Wi-Fiがつながらなくなったり—に直面した時、どこに頼めばいいか分からず、インターネット検索で全国の大手企業に高額請求されるリスクを抱えるケースが増えていました。特に高齢者や地域に根ざした生活を送る人々にとって、地元企業の存在が埋もれやすいという課題が浮上。

 

そこで、同友会山形支部の約200名のメンバーが連携し、信頼できる地元企業を無料で紹介する仕組みを構築。業種を超えたネットワークを活かし、地域の「どうすっべ?」という小さな悩みを解決するサービスとして生まれました。この母体である同友会は、全国約4万5千社のネットワークを背景に、地域密着型の貢献を推進しています。サービス開始直後から、山形新聞や河北新報、NHK山形などで取り上げられ、地元メディアの注目を集めました。

着実な広がりと事例集の活用

サービス開始から約2年半が経過した現在、「きいでけろ」は山形市、上山市、山辺町、中山町を中心に活動を展開。受付窓口は同友会事務局に一本化され、連絡先のわかりやすさが利用者のハードルを下げています。最近は1週間で数件の相談が入り、主に地域包括支援センターの相談員が住民の困りごとをつなぐ役割を果たしています。また、山形市社会福祉協議会の「お役立ちブック」でも告知され、紙媒体の情報発信が効果を発揮。

 

2024年12月には、2年間の依頼事例をまとめた「きいでけろ 暮らしのお悩み解決事例集」を作成し、山形市内の14地区の地域包括支援センター、社会福祉協議会、役所長寿支援課に配置。この事例集は、イラスト付きで「地震で茶箪笥が倒れそう」「ふすま・障子の張り替え」「Wi-Fiトラブル」などのリアルな相談事例を掲載し、高齢者でも読みやすい工夫が施されています。さらに、この事例集は同月、山形新聞と山形テレビのニュースで特集され、地域住民の認知度を一気に高めました。ホームページも現在リニューアル中で、オンラインでの発信力強化を図っています。これらの取り組みにより、利用者は着実に増加し、地域の安心ネットワークとして定着しつつあります。

スムーズな相談から解決までの流れ

「きいでけろ」の強みは、迅速で透明性の高い対応プロセスにあります。相談から解決までの流れは以下の通りです

 

(1) 相談受付:山形県中小企業家同友会事務局が電話やメールで相談を受け付けます。気軽に「困りごと」を伝えるだけでOK。窓口は平日対応で、緊急時も柔軟に受け止めます。

 

(2) 企業募集:事務局から「きいでけろ部会」に連絡が入り、LINE連絡網で参加企業に情報を共有。電気工事、内装、リフォーム、IT相談、美容、保険など、多様な業種の企業が立候補します。

 

(3) 内容確認:対応可能な企業が、地域包括支援センター経由または直接相談者に連絡。詳細をヒアリングし、必要に応じて無料の見積もりや現場調査を実施します。

 

(4) 対応実施:相談者が了承すれば、迅速に作業を開始。料金は企業との直接交渉で、サービスはあくまで紹介に徹します。緊急を要するケースでは、受付から確認までを最優先で進め、1日以内の対応も可能です。

 

この流れは、参加企業約20社(例: 城北電気工事株式会社の電気トラブル解決、岡崎医療株式会社の家事代行、有限会社長門屋の仏壇修理)の強みを活かし、顔の見える信頼関係を築きます。ネット検索の不安を解消し、地元経済の活性化にも寄与しています。

新たな接点「よんでけろ」やHPで未来へつなぐ

2025年春から、月刊ニュースレター「きいでけろニュースレター”よんでけろ”」の発行が始まり、地域とのつながりをさらに深めています。この読み物は、「最近の相談事例」(例: 美容師が高齢者の自宅を訪問してヘアカット・造園業者が出張してお庭の困りごとを解決)と「参加企業の紹介」(各社の強みやエピソード)を中心に、温かみのある内容で構成。イラストや写真を交え、高齢者でも楽しめるよう配慮されています。配布は地域包括支援センターや同友会イベントを通じて行われ、単なる情報提供を超え、住民と企業の対話を促進。たとえば、過去の事例では「壁紙の張り替えで部屋が明るくなった」という声が寄せられ、暮らしの質向上を実感させるエピソードが満載です。

 

このニュースレターは、ホームページリニューアルと連動し、デジタルとアナログの両面で発信を強化。社長や相談員のインタビューも織り交ぜ、信頼性を高めています。将来的には、参加企業を増やし、山形全域への拡大を目指します。地域課題の解決を通じて、企業は新たな顧客獲得、住民は安心を手に入れ、互いの絆が強まる好循環を生んでいます。

https://kidekero.jimdofree.com/

 

「きいでけろ」は、中小企業家同友会山形支部の情熱が結実した、地域貢献の象徴です。地元企業の技術と心を活かし、日常の小さな悩みを大きな笑顔に変えるこのサービスは、高齢化が進む山形でますます輝きます。困った時は、ぜひ「きいでけろ」へ—気軽に声をかけてみませんか? 地域みんなで支え合う未来を、一緒に創りましょう。

きいでけろ(山形県中小企業家同友会)

あなたの暮らしの❝どうすっべ❞を解決できる地元企業の紹介サービス「きいでけろ」活動を行うのは、山形県中小企業家同友会山形支部の「きいでけろ窓口企業」です。「きいでけろ窓口企業」は「きいでけろ部」に参加し、相互理解のための継続的な部活動により、お互いの会社を理解し合った部員同士が会社と業種の枠を超えて連携しながらお客様の課題解決のお手伝いをすることで地域に貢献していきます。

中小企業家同友会は47都道府県にあり、約4万5千社のあらゆる業種の中小企業経営者が在籍する団体です。その中に所属する「山形県中小企業家同友会山形支部」には、主に山形市、上山市、山辺町、中山町の中小企業から約240名が参画し、自社の向上と地域貢献に向けて活動しています。(山形県内では約500名)

問い合わせ電話番号
山形県中小企業家同友会事務局
TEL: 023-615-8302

ホームページ
https://kidekero.jimdofree.com/

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