山形の伝統的な和の品を次世代につなぐため、4つの老舗企業が「和～美っくり！」を結成。着物、和箪笥、布団、庭石や墓石など、断捨離の対象となりがちな品を「捨てる」ではなく「活かす」ことを目指すサービスを2025年に進化させた。 山辺町の石沢布団店（「お布団診察室」）、半郷の家具のヤマヒョウ（「和ダンス診断士」）、若葉町の布施弥七京染店（「着物お手入れ相談」）、そして新たに加わった城北町の後藤石材店（「石の意思を繋ぐ」）が連携。2020年に始動したこのプロジェクトは、和のアイテムを再生する取り組みとして注目を集めてきた。今回は石材店が加わり、総合的なサービスに進化。

現代では、和の品を気軽に捨ててしまう傾向がある。しかし、着物や和箪笥、布団、庭石など、思い出の品を処分する際、複数の課題が絡むことが多い。和箪笥の整理中に着物や布団が出てくるケースも多く、個別に相談するのは手間だ。「和～美っくり！」は、4社が連携し、ワンストップで相談に応じる。顧客は気になる品の専門店に連絡するだけで、関連する悩みをまとめて解決できる。 家具のヤマヒョウの代表は「和箪笥の再生依頼が多いが、着物や布団の相談も同時によくある。一箇所で解決できるのが強み」と語る。各社は和箪笥診断士、着物ドクター、お布団診察室、石の専門家として高い専門性を発揮。後藤石材店は庭石や墓石を現代に活かす提案を行う。

「和文化の品は専門知識が必要で、相談先が分かりにくい」と石沢布団店。ライフスタイルの変化で、和の品の扱いに悩む人が増えている。4社は「和の文化を残したい」との使命感で結ばれ、「一箇所に相談すれば全て解決」との利便性を提供。まずは気になる品の専門店に連絡を。公式サイトや各店舗（石沢布団店、家具のヤマヒョウ、布施弥七京染店、後藤石材店）で相談可能だ。「和の美」を次世代につなぐ4人衆が、思い出の品を活かす手助けをする。

「和～美っくり！」は、和の品を現代のライフスタイルに適応させる提案を行う。例えば、和箪笥はコンパクトにリメイクし、着物は現代風にアレンジ、布団はリフォームやリサイクル、庭石や墓石については捨てるだけでなく、素材を利活用して新たな日常生活アイテムを提案。 各社の専門性を活かし、顧客のニーズに応じた柔軟な対応が特徴だ。「専門性の高い課題は相談先が分かりにくい」という声に応え、4社が連携することで、和文化の再生をスムーズに実現。相談は対面やオンラインで可能で、特に布施弥七京染店はネット相談も充実。

山形の和文化を残すため、4社は「捨てるを活かすアライアンス」として活動。地域の歴史や思い出が詰まった品を次世代につなぐことで、山形の文化を未来に残す使命を果たす。「一箇所に声をかければ全て解決する利点は大きい」と後藤石材店。まずは気軽に相談を。各店舗のプロが、和の品に新たな命を吹き込む。